二子玉川駅徒歩5分|住宅街を縫うように走る散歩道「谷川緑道」

二子玉川駅西口を出て徒歩約5分。多摩堤通りと中吉通りをつなぐように通っている散歩道、谷川(やがわ)緑道。住宅街の中を縫うように蛇行したその道は、日常的に住民の方々も使っている緑道です。

所要時間約7分、全長約400メートルの緑道は気軽に歩ける散歩道

この緑道を紹介するにあたって、今回は多摩堤通り側の入口からスタート。あまり目立っていませんが、入口にはこんな指標が立っています。簡単な地図も描かれているので全体像を頭に入れておくのもいいかも。

道の両側には低木が植えられ、まさに緑道。何度歩いても飽きさせないのは、この蛇行した道です。きれいに整備されているので安心して歩けます。人が余裕ですれ違うことができる道幅も歩きやすくてお気に入りのポイント。

少し歩くと花壇が見えてきます。茶色っぽい景色が多くなりがちなこの時季に彩を添えてくれている花たち。寒空の下でも心があったまります。この花壇の淵に腰かけてのんびり休んでいるおじいさんや小さいお子さま連れのお母さんを見かけました。素朴ながらなかなか人気の憩いスポットになっているようです。

スタート地点から三分の一ほど歩くと、二子玉川地区会館別館があります。地域の方々がさまざまなイベントなどで使用しているようです。

さらに歩き進めていくと、なにやら石像が…。わかりにくかもしれませんが、上を向いているうさぎでした。

なだらかに曲がっている道が続きます。まもなく緑道の反対側の入口です。

小さな公園でひと休みもできる

中吉通り側の入口に到着しました。所要時間は約7分。長すぎず短すぎず、ちょっとした散歩にはちょうどいい感じの距離感です。こちらにも指標が立っていました。今の時季は残念ながら見られませんが、春にはハナミズキの花が迎えてくれます。ハナミズキは二子玉川のシンボルツリー。

このハナミズキ、日米友好の証ともいえる花だということをご存知でしたか。1912年に日米友好を願って、当時の東京市長が桜の苗木約6,000本をアメリカに寄贈しました。そのお礼として1915年にタフト大統領から40本のハナミズキの苗木が東京市に贈られたのです。

英名では「ドッグウッド」というそうです。ちょっと名前の由来を調べてみたところ、樹皮の煮汁を犬の皮膚病の治療やノミ退治に使っていたことがあるからだそう。また、二子玉川ライズにドッグウッドプラザがありますが、その名称はこのシンボルツリーが由来になっているということです。アメリカではバージニア州の州花となっているんですって。

入口の手前にはこんなかわいらしい公園があります。ベンチがふたつ、昔ながらの子馬の乗り物、青いのは健康遊具でしょうか。こじんまりとしていて、なんだかほっとします。休日には、ベンチに座ってひと休みしている親子の姿が見られました。

公園近くにはフクロウと人の石像が。

この石像は手塚登久夫氏の「梟月夜」という作品。手塚登久夫氏は梟シリーズを制作している作家さんです。栃木県日光市出身で、日光市には手塚氏の生家を整備して建てられた「日光市ふくろうの森手塚登久夫石彫館」というのもあるそうです。

散歩道でこうした芸術作品に出会うと、ちょっと得した気分になります。今まで知らなかった作家さんのことを知るきっかけにもなって、興味の幅が広がりますよね。

日常に溶け込む緑道には家猫ちゃんも散歩

歩いている途中で、買い物袋を手にした方と何回かすれ違いました。日常の中に溶け込んでいる緑道なんですね。季節ごとにいろいろな表情が楽しめることと思います。

私が散歩をしていた日は、猫ちゃんも散歩をしていました。首輪をつけていたので、近所の家の飼い猫でしょう。無邪気に枯葉と遊んでいました。こんなほっこりシーンにも出会える谷川緑道。ぜひハナミズキが満開の春先にも散歩に出かけたいと思います。

谷川緑道
住所:東京都世田谷区玉川3丁目24番地~玉川3丁目34番先
アクセス:東急田園都市線「二子玉川駅」から徒歩約5分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。