新鮮なお魚が揃う、二子玉川商店街の魚屋「魚石」

二子玉川へ来ると、ついつい寄り道したくなる温かい人と街並みが魅力の二子玉川商店街。

最近できた飲食店から創業90年を超える店まで、さまざまなお店が軒を連ねています。
今回伺ったのは、二子玉川商店街内で一度移転しましたが創業50年を超え、ずっとこの街を見てきた魚屋「魚石(うおいし)」さん。

店先では「どうぞ~いらっしゃい~!」と明るい声が響き渡ります。
「この商店街は入れ替わりはありながらも、空きが出るとすぐ埋まっちゃうんだよ。ずっと商店街を見てきているけどいい街だよね」とは魚石の店主さん。

古き良き雰囲気が残る商店街を眺めながら、お店のことや街のことについてお話を伺いました。

80歳を超えても現役で働く人たちが多い、活気ある街

今回訪問した魚石は昭和44年創業で、現在は2代目の店主さんが店先に立っています。
先代のお父さまは80歳を超えた現在も、魚屋のお仕事を続けられているそうで、「今は午前中だけだけど、魚をおろしたりお店のことを今でもやっているんだよ」と教えてくださいました。

店内には近くの小学校や幼稚園の子どもたちがプレゼントしてくれたタペストリーが飾られており、子どもたちの声が原動力にもなっていると話してくださいました。
下校途中の子どもたちと話すこともよくあるそうで、商店街ならではのエピソードに心が温かくなりました。

二子玉川商店街では、他にも須田豆腐店さんや西河製菓店さんも80歳を超えてもなお現役で働かれている方がいらっしゃるそうです。活気のある街であることを実感しました。

毎朝3時半起きで仕入れに向かう

お魚がずらりと並ぶショーケースには、焼き魚にするとおいしそうな鮭や、スーパーではなかなかお目にかかれないクジラやイワシのお刺身が並んでいました。

「毎朝3時半に起きて市場で仕入れたものを、うちでは出しているんだ。だって新鮮なものを食べたいでしょ?」と店主さん。

毎朝市場へ行かれているこだわりをさらに伺うと、「魚の仕入れっていうのは早いもの勝ちみたいなところがあってね、市場は魚→野菜→花の順で競りが始まるから産地、鮮度にこだわろうと思うと早起きは必須なんだよ。」とのお答えが。

毎朝その生活を続けることは並大抵のことではないと思いますが、よりよいものを届けたいという店主さんの想いが伝わってきました。

お刺身から切り身まで豊富なラインナップ

お話を伺いながら、ショーケースに並ぶお魚を見ていると、今日は鮭がおいしいよと勧めていただきました。

甘口の鮭もありましたが、おにぎりなら辛口のほうがよりおいしく作れると思うよとアドバイスをいただきました。
こんなにきれいな鮭でおにぎりを作ったら、それだけでご馳走だなと想像しながら、今回はアドバイス通りに辛口の鮭を購入しました。

お刺身にも惹かれていると、最近では隣にセブンイレブンができたことでお仕事帰りの方がお酒を買ったついでに、お刺身をつまみに買って帰る方が増えたんだと話してくださいました。

一度買ってみたらおいしくてまた来たよというリピーターの方もいらっしゃるそうで、「鮭がおいしかったら、今度はお刺身を買いにまた買いに来てね」と話し、今回はお店を後にしました。

辛口の鮭が熱々のご飯とベストマッチ

次の日の朝、早速辛口の鮭でおにぎりを作ってみました。
切り身が分厚くかなり立派な鮭だったので、魚焼きグリルでじっくり火入れを行いました。

脂身が少ないとパサパサした食感になってしまうので、途中焼き具合をチェックしましたが、しっとりとした鮭なのでふっくらきれいな焼き目に仕上がりました。

身をほぐし、熱々のご飯と一緒に握れば完成です。

鮭の塩味がご飯の甘さを引き立てていて、辛口を勧めていただいた理由が分かります。
おにぎりを食べながら、次回はぜひお刺身を購入したいと思いました。

仕入れをして店頭で捌き、販売するというお仕事を長年続けてきて、今もなお街に活気をもたらしている魚石さん。
お魚の質はもちろんですが、気さくに話してくださる店主さんとの会話もとても楽しいので、ぜひ一度訪れてみてください!

魚石(うおいし)
住所:東京都世田谷区玉川4-11-10
アクセス:東急田園都市線 「二子玉川駅」から徒歩約5分
TEL:03-3709-3056
営業時間:8:30-18:00
定休日:日・祝
駐車場:近くにコインパーキングあり

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。